データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ヴィエトナムにおける戦争の終結及び平和の回復に関する協定

[場所] 
[年月日] 1973年1月27日(署名・発効)
[出典] わが外交の近況(外交青書)17号,581‐590頁.
[備考] 外務省仮訳
[全文]

目次

1 ヴィエトナムにおける戦争の終結及び平和の回復に関する協定

第1章 ヴィエトナム人民の基本的民族的権利

第2章 敵対行為の終止−軍隊の撤退

第3章 軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜並びにヴィエトナム人非戦闘員の捕虜抑留者の送還

第4章 南ヴィエトナム人民の自決権の行使

第5章 ヴィエトナム再統一及び南北ヴィエトナム間の関係

第6章 合同軍事委員会、国際管理監視委員会、国際会議

第7章 カンボディア及びラオス関係

第8章 合衆国とヴィエトナム民主共和国との間の関係

第9章 他の諸規定

ヴィエトナムにおける戦争の終結及び平和の回復に関する協定

 ヴィエトナムに関するパリ会議の参加当事者は、ヴィエトナム人民の基本的民族的諸権利及び南ヴィエトナム人民の自決権の尊重を基礎としてヴィエトナムにおける戦争を終結しかつ平和を回復するため及びアジア及び世界の平和の強化に寄与するため、次の諸条項に合意するとともにそれらを尊重しかつ実施することを約束する。

第1章 ヴィエトナム人民の基本的民族的諸権利

第1条 合衆国及び他のすべての諸国は、ヴィエトナムに関する1954年のジュネーヴ協定によつて認められたヴィエトナムの独立、主権、統一及び領土保全を尊重する。

第2章 敵対行為の終止―軍隊の撤退

第2条 休戦は、グリニッジ標準時1973年1月27日24時に南ヴィエトナム全域にわたり実施される。

 合衆国は、同時刻に、ヴィエトナム民主共和国の領域に対する陸軍、空軍及び海軍によるすべての軍事行動をこれらの軍の基地の所在を問わず停止し、またヴィエトナム民主共和国の領海、港湾及び水路に対する機雷敷設を停止する。合衆国は、この協定の発効後できるだけすみやかに北ヴィエトナムの領海、港湾及び水路にあるすべての機雷を除去し、永久に機能を停止し又は破壊する。

 この条で規定する敵対行為の完全な終止は、永続的なものとし、時間の制限は、設けない。

第3条 当事者は、休戦を維持し及び永続的かつ安定した平和を保障することを約束する。

休戦の発効後できるだけすみやかに次のことが実施される。

(A)合衆国軍隊並びに合衆国及びヴィエトナム共和国と同盟しているその他の外国の軍隊は、撤兵計画が実施されるまでの間現在地に留まる。第16条に規定する4者合同軍事委員会が駐留の態様を決定する。

(B)南ヴィエトナムの両当事者の軍隊は、現在地に留まる。第17条に規定する二者合同軍事委員会は、各当事者の支配地域及び駐留の態様を決定する。

(C)南ヴィエトナムにおける当事者のすべての兵種の正規及び非正規の軍隊は、すべての攻撃活動を相互に停止するとともに、次の規定を厳格に遵守する。

−地上、空中及び海上でのすべての武力行使の禁止

−双方によるすべての敵対行為、テロ行為及び報復の禁止

第4条 合衆国は、その軍事的介入を停止しかつ南ヴィエトナムの国内問題に干渉しない。

第5条 合衆国及び第3条(A)に規定するその他の外国の部隊、軍事顧問及び軍事要員(技術軍事要員及び平定計画に従事する軍事要員を含む)並びに武器、弾薬及び軍事物資は、この協定の署名から60日以内にすべて南ヴィエトナムから撤退又は撤収される。すべての準軍事組織及び警察に配属されている前記諸国の顧問も同期間内に撤退する。

第6条 合衆国及び第3条(A)に規定するその他の外国が南ヴィエトナム内に持つているすべての軍事基地の除去は、この協定の署名から60日以内に完了しなければならない。

第7条 南ヴィエトナムの両当事者は、休戦の実施からこの協定の第9条(B)及び第14条に規定する政府の成立までの間その部隊、軍事顧問及び技術軍事要員を含む軍事要員並びに武器、弾薬及び軍事物資の南ヴィエトナム内への導入又は搬入を受け入れない。

 南ヴィエトナムの両当事者は、南ヴィエトナムの両当事者の合同軍事委員会及び国際管理監視委員会の監視のもとに、休戦後に破壊され、破損され又は消耗した武器、弾薬及び軍事物資を同種類、同性能のものと一対一の割合で定期的に取り替えることができる。

第3章 軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜並びにヴィエトナム人非戦闘員の捕虜抑留者の送還

第8条(A)当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜の送還は、第5条に規定する軍隊の撤退期日と同時に実施され、この期日内に完了しなければならない。当事者は、この協定の署名の日に前記の軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜の完全なリストを交換する。

(B)当事者は、戦闘中に行方不明となつた当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員に関する情報の入手、死者についてその遺体の発掘及び本国送還を容易にするための墓地の所在地の決定及び管理並びに戦闘中に行方不明になつたと現在なお考えられている者についての情報の入手のために必要なその他の措置をとることに関して相互に援助する。

(C)南ヴィエトナム内で捕虜抑留されているヴィエトナム人非戦闘員の送還問題は、ヴィエトナムにおける敵対行為の終止に関する1954年7月20日の協定の第21条(B)の原則に基づき南ヴィエトナムの両当事者により解決される。南ヴィエトナムの両当事者は、憎悪と敵意を終らせ、苦痛を柔らげ家族を再会させることを目的として民族和解の精神に則りこの問題に当たる。南ヴィエトナムの両当事者は、休戦発効後90日以内にこの問題を解決するためあらゆる努力をする。

第4章 南ヴィエトナム人民の自決権の行使

第9条 アメリカ合衆国政府及びヴィエトナム民主共和国政府は、南ヴィエトナム人民の自決権の行使のための次の諸原則を尊重することを約束する。

(A)南ヴィエトナム人民の自決権は、神聖かつ奮うことのできないものであり、すべての国によつて尊重されなければならない。

(B)南ヴィエトナム人民は、国際監視の下に行なわれる真に自由かつ民主的な総選挙を通じて南ヴィエトナムの政治的将来を自ら決定する。

(C)外国諸国は、いかなる政治的傾向又は人物も南ヴィエトナム人民に押しつけてはならない。

第10条 南ヴィエトナムの両当事者は、南ヴィエトナムにおける休戦及び平和を尊重及び維持し、争いとなるすべての問題を交渉を通じて解決し及びすべての武力衝突を回避することを約束する。

第11条 南ヴィエトナムの両当事者は、休戦後直ちに次のことを行なう。

−民族の和解を達成し、憎悪と敵意を終らせ及び両当事者の一方又は他方と協力した個人又は組織に対する報復及び差別行為を禁止すること。

−次に列挙する人民の民主的自由を保障する。個人の自由、言論の自由、出版の自由、集会の自由、結社の自由、政治活動の自由、信仰の自由、移動の自由、居所の自由、職業の自由、私有財産権及び自由に企業を営む権利。

第12条(A) 南ヴィエトナムの両当事者は、3つの平等な構成部分からなる民族和解全国評議会を設立するため、民族和解、相互尊重及び相互無排除の精神に則り休戦後直ちに協議を行なう。同評議会は、全会一致の原則により活動する。

 民族和解全国評議会がその機能を開始した後、南ヴィエトナムの両当事者は、下級レヴェルでの評議会の設立について協議する。南ヴィエトナムの両当事者は、できるだけすみやかに南ヴィエトナムの内政問題に関する協定に署名するとともに、南ヴィエトナム人民の平和、独立及び民主主義への熱望に沿うため、休戦発効後90日以内にこれを達成すべくあらゆる努力をする。

(B)民族和解全国評議会は、南ヴィエトナムの両当事者によるこの協定の実施、民族和解の達成及び民主的自由の保障を促進する任務を有する。民族和解全国評議会は、第9条(B)に規定する自由かつ民主的な総選挙を組織し、その手続及び態様を決定する。総選挙の対象となる諸制度は、南ヴィエトナムの両当事者間の協議で合意される。民族和解全国評議会は、南ヴィエトナムの両当事者が合意する地方選挙の手続及び態様についても決定する。

第13条 南ヴィエトナム内のヴィエトナム軍隊の問題は、民族和解並びに平等及び相互尊重の精神に則り、外部からの干渉なしに及び戦後の状況に従つて、南ヴィエトナムの両当事者により解決される。南ヴィエトナムの両当事者により討議される諸問題の中には、両当事者の兵員の削減及び削減された兵員の動員解除に関する措置が含まれる。南ヴィエトナムの両当事者はできるだけすみやかにこれを達成する。

第14条 南ヴィエトナムは平和及び独立の外交政策を追求する。南ヴィエトナムは、政治社会制度のいかんを問わず、独立及び主権に対する相互尊重に基づきすべての諸問題と関係を樹立しかつ政治的条件を伴わない経済・技術援助をいかなる国からも受入れる用意がある。将来における南ヴィエトナムによる軍事援助の受入れの問題は、第9条(B)に規定する南ヴィエトナムにおける総選挙ののちに樹立される政府の権限の下におかれる。

第5章 ヴィエトナム再統一及び南北ヴィエトナム間の関係

第15条 ヴィエトナムの再統一は、南北ヴィエトナム間の協議と合意に基づき、いずれの当事者による強制又は併合若しくは外部からの干渉なしにかつ平和的手段を通じて段階的に実現される。再統一の時期は、南北ヴィエトナム間の合意による。

再統一が達成されるまで、

(A)17度線の両地帯間の軍事境界線は、1954年のジュネーヴ会議の最終宣言の第6項に規定されているとおり、単に暫定的なものに過ぎず、政治的又は領土的境界線ではない。

(B)南北ヴィエトナムは、この暫定的軍事境界線のいずれの側にある非武装地帯も尊重する。

(C)南北ヴィエトナムは、正常な関係を各種の分野において再樹立することを目的として、早急に交渉を開始する。交渉されるべき問題には、暫定的軍事境界線を通過する非戦闘員の移動の態様が含まれる。

(D)南北ヴィエトナムは、ヴィエトナムに関する1954年のジュネーヴ協定に規定されているとおり、いかなる軍事同盟又は軍事ブロックにも参加せず、また、外部勢力が軍事基地、部隊、軍事顧問及び軍事要員をそれぞれの領域に維持することを認めない。

第6章 合同軍事委員会、国際管理監視委員会、国際会議

第16条(A) ヴィエトナムに関するパリ会議の参加当事者は、この協定の次に掲げる条項の実施に関して当事者による共同行動を確保する任務をもつ四者合同軍事委員会を結成するため、直ちに、代表を任命する。

−南ヴィエトナム全域の休戦実施に関する第2条第1項

−合衆国軍隊及び第3条に規定するその他の外国軍隊による休戦に関する第三条(A)

−南ヴィエトナムの全当事者間の休戦に関する第3条(C)

−合衆国軍隊及び第3条(A)に規定するその他の外国軍隊の南ヴィエトナムからの撤退に関する第5条

−合衆国及び第三条(A)に規定するその他の外国の南ヴィエトナムにおける軍事基地の除去に関する第6条

−当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜の送還に関するる{前2文字ママ}第8条(A)

−戦闘中に行方不明となつた当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員に関する情報入手についての当事者間の相互援助に関する第8条(B)

(B)四者合同軍事委員会は、協議と全会一致の原則に従つて活動する。意見の不一致は、国際管理監視委員会に付託される。

(C)四者合同軍事委員会は、この協定の署名後直ちに活動を開始し、合衆国軍隊及び第3条(A)に規定するその他の外国軍隊の撤退並びに当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜の送還が60日以内に完了した後に、その活動を終了する。

(D)四当事者は、四者合同軍事委員会の組織、運営手続き、活動手段及びその経費につき直ちに合意する。

第17条(A)南ヴィエトナムの両当事者は、この協定の次に掲げる条項の実施に関して南ヴィエトナムの両当事者による共同行動を確保する任務をもつ二者合同軍事委員会を結成するため、直ちに代表を任命する。

−四者合同軍事委員会がその活動を終了した際は、南ヴィエトナム全域の休戦の実施に関する第2条第1項

−南ヴィエトナムの両当事者間の休戦に関する第3条(B)

−四者合同軍事委員会がその活動を終了した際は、南ヴィエトナムにおける全当事者間の休戦に関する第3条(C)

−南ヴィエトナムへの部隊の導入の禁止に関する第7条及び同条の他のすべての規定

−南ヴィエトナムにおけるヴィエトナム人非戦闘員の捕虜抑留の送還問題に関する第8条(C)

−南ヴィエトナムの両当事者の兵員の削減及び削減された兵員の動員解除に関する第13条

(B)意見の不一致は国際管理監視委員会に付託される。

(C)二者合同軍事委員会は、南ヴィエトナムにおける休戦を実施し及び平和を維持するための措置と組織についてこの協定の署名後直ちに合意する。

第18条(A)国際管理監視委員会は、この協定の署名の後直ちに設置される。

(B)第19条に規定する国際会議が最終的に取極を行なうまでの間国際管理監視委員会は、この協定の次に掲げる条項の実施に関する管理及び監視に関連する事項について四当事者に報告する。

−南ヴィエトナム全域の休戦実施に関する第2条第1項

−合衆国及び第3条(A)に規定するその他の外国軍隊の休戦に関する第3条(A)

−南ヴィエトナムの全当事者間の休戦に関する第3条(C)

−合衆国及び第3条に規定するその他の外国軍隊の南ヴィエトナムからの撤退に関する第5条

−合衆国及び第3条(A)に規定するその他の外国軍隊の南ヴィエトナムにおける軍事基地の除去に関する第6条

−当事者の軍事要員及び外国人非戦闘員の捕虜の送還に関する第8条(A)

国際管理監視委員会は、その任務を遂行するために管理チームを結成する。四当事者は、これらのチームの配置及び活動について直ちに合意する。当事者はこれらチームの活動を援助する。

(C)国際会議が最終的に取極を行なうまでの間、国際管理監視委員会は、この協定の次に掲げる条項の実施に関する管理及び監視に関連する事項について南ヴィエトナムの両当事者に報告する。

−四者合同軍事委員会がその活動を終了した際は、南ヴィエトナム全域の休戦の実施に関する第2条第1項

−南ヴィエトナムの両当事者間の休戦に関する第3条(B)

−四者合同軍事委員会がその活動を終了した際は、南ヴィエトナムにおける全当事者間の休戦に関する第3条(C)

−南ヴィエトナムへの部隊導入の禁止に関する第7条及び同条の他のすべての規定

−南ヴィエトナムにおけるヴィエトナム人非戦闘員の捕虜抑留者の送還に関する第8条(C)

−南ヴィエトナムにおける自由かつ民主的な総選挙に関する第9条(B)

−南ヴィエトナムの両当事者の兵員削減及び削減された兵員の動員解除に関する第13条

国際管理監視委員会は、その任務を遂行するために管理チームを結成する。南ヴィエトナムの両当事者は、これらのチームの配置及び活動について直ちに合意する。南ヴィエトナムの両当事者は、これらのチームの活動を援助する。

(D)国際管理監視委員会は、カナダ、ハンガリー、インドネシア及びポーランドの四カ国の代表によつて構成される。この委員会の議長は、委員会の定める一定の期間ごとに各構成国が輪番で務める。

(E)国際管理監視委員会は、南ヴィエトナムの主権尊重の原則に従つてその任務を遂行する。

(F)国際管理監視委員会は、協議及び全会一致の原則に従つて活動する。

(G)国際管理監視委員会は、ヴィエトナムにおける休戦の発効と同時に活動を開始する。

 四当事者に関する第18条(B)の規定に関しては、国際管理監視委員会は、この規定に関する管理及び監視の任務が達成された際その活動を終了する。

 南ヴィエトナムの両当事者に関する第18条(C)の規定に関しては、国際管理監視委員会は、第9条(B)に規定する南ヴィエトナムにおける総選挙によつて樹立された政府の要請により、その活動を終了する。

(H)四当事者は、国際管理監視委員会の組織、活動手段及び経費について直ちに合意する。国際委員会と国際会議との間の関係は、国際委員会と国際会議との間で合意される。

第19条 当事者は、署名された協定を承認するための国際会議をこの協定の署名から30日以内に召集することに合意する。この会議は、戦争の終結、ヴィエトナムにおける平和の維持、ヴィエトナム人民の基本的な民族的諸権利の尊重及び南ヴィエトナムの人民の自決権を保証し、かつ、インドシナにおける平和に寄与し、これを保証する。

 合衆国及びヴィエトナム民主共和国は、ヴィエトナ{前5文字ママ}に関するパリ会議の参加当事者に代わつて、中華人民共和国、フランス共和国、ソヴィエト社会主義共和国連邦、連合王国、国際管理監視委員会の四カ国及び国際連合事務総長に対し、ヴィエトナムに関するパリの会議の参加当事者とともにこの国際会議に参加することを提案する。

第7章 カンボディア及びラオス関係

第20条(A)ヴィエトナムに関するパリ会議の参加当事者は、カンボディア及びラオス人民の基本的民族的諸権利、すなわち、これらの諸国の独立、主権、統一及び領土保全を認めた1954年のジュネーヴ協定及びラオスに関する1962年のジュネーヴ協定を厳格に尊重する。当事者は、カンボディア及びラオスの中立を尊重する。

 ヴィエトナムに関するパリ会議の参加当事者は、相互の及び他国の主権及び安全を侵害するためにカンボディア及びラオスの領土を使用することは慎しむことを約束する。

(B)諸外国は、カンボディア及びラオスにおける一切の軍事活動を止めなければならない。すなわち、これらの諸国は、カンボディア及びラオスから全面的に撤退するとともに、両国に部隊、軍事顧問、軍事要員、武器、弾薬及び軍事資材を再び導入することを慎まなければならない。

(C)カンボディア及びラオスの内政問題は、これら諸国の国民により外部からの干渉を受けずに解決されなければならない。

(D)インドシナ諸国間に存在する諸問題は、相互の独立、主権及び領土保全の尊重並びに相互の内政問題に対する不干渉を基礎としてインドシナ当事者により解決されなければならない。

第8章 合衆国とヴィエトナム民主共和国との間の関係

第21条 合衆国は、この協定がヴィエトナム民主共和国及びインドシナ全人民との和解の時代を開くものであることを期待する。合衆国は、その伝統的な政策に従つて、ヴィエトナム民主共和国及びインドシナ全域の戦争の傷跡の回復並びに戦後の再建に寄与する。

第22条 戦争の終結、ヴィエトナムにおける平和の回復及びこの協定の厳格な実施は、合衆国とヴィエトナム民主共和国との間に新しくかつ平等互恵の関係を相互の独立及び主権の尊重並びに相互の内政問題に対する不干渉の基礎の上に樹立するための条件を創り出すであろう。同時にこのことは、ヴィエトナムにおける安定した平和を確保し、インドシナ及び東南アジアにおける永続的平和の維持に寄与することとなろう。

第9章 他の諸規定

第23条 この協定は、ヴィエトナムに関するパリ会議の参加当事者の全権代表の署名により効力を生ずる。

 すべての関係当事者は、この協定及びその議定書を厳格に実施する。

1973年1月27日にパリで、公式かつひとしく正文であるヴィエトナム語及び英語による本書を作成した。

アメリカ合衆国政府のために

国務長官 ウイリアム・P・ロジャーズ

ヴィエトナム共和国政府のために

外務大臣 チャン・ヴァン・ラム

ヴィエトナム民主共和国政府のために

外務大臣 グエン・ズイ・チン

南ヴィエトナム共和国臨時革命政府のために

外務大臣 グエン・チ・ビン

ヴィエトナムにおける戦争の終結及び平和の回復に関する協定

アメリカ合衆国政府は、ヴィエトナム共和国政府の同意を得て、

ヴィエトナム民主共和国政府は、南ヴィエトナム共和国臨時革命政府の同意を得て、

ヴィエトナム人民の基本的民族的諸権利及び南ヴィエトナム人民の自決権の尊重を基礎としてヴィエトナムにおける戦争を終結しかつ平和を回復するため及びアジア及び世界の平和の強化に寄与するため、次の諸条項に合意するとともにそれらを尊重しかつ実施することを約束する。

(協定の第1章から第8章までの規定は、前記協定に同じ)

第9章 他の諸規定

第23条 ヴィエトナムにおける戦争の終結及び平和の回復に関するパリ協定は、この文書へのアメリカ合衆国政府国務長官及びヴィエトナム民主共和国政府外務大臣の署名並びにこの文書と同じ規定を有する別の文書へのアメリカ合衆国政府国務長官、ヴィエトナム共和国政府外務大臣、ヴィエトナム民主共和国政府外務大臣及び南ヴィエトナム共和国臨時革命政府外務大臣の署名により効力を生ずる。

 すべての関係当事者は、この協定及びその議定書を厳格に実施する。

1973年1月27日にパリで、公式かつひとしく正文であるヴィエトナム語及び英語による本書を作成した。

アメリカ合衆国政府のために

国務長官 ウイリアム・P・ロジャーズ

ヴィエトナム民主共和国政府のために

外務大臣 グエン・ズイ・チン