データベース「世界と日本」(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 植民地諸国、諸人民に対する独立付与に関する宣言(植民地独立付与宣言)

[場所] 
[年月日] 1960年12月14日
[出典] 現代国際関係の基本文書 下,一般財団法人鹿島平和研究所,126-128頁.
[備考] 国際連合総会決議1514号
[全文]

採択:1960年12月14日

 総会は、

  (中略)

 世界の人々があらゆる表現において植民地主義の終焉を熱烈に望んでいることを認め、

 植民地主義の継続的存在が、国際経済協力の発展を妨げ、未独立の人々の社会的、文化的および経済的発展を害し、世界平和という国際通合{前4文字ママ}の理想に悪影響を与えるものであることを確信し、

(中略)

 解放の過程は抑えることができずかつ逆行できないこと、深刻な危機を回避するために植民地主義とこれに付随するあらゆる分離と差別の慣行を終わらせなければならないことを信じ、

 近年多くの非独立地域が自由と独立を達成したことを歓迎し、かつ、いまだ独立していないそうした地域において自由への傾向がますます強まることを認め、

 すべての人々が完全な自由、彼らの主権の行使および国土の保全に対する不可譲の権利を持つことを確信して、

 あらゆる形態および表現の植民地主義を速やかかつ無条件に終わらせる必要があることを厳粛に表明する。

 そして、この目的のために以下を宣言する。

1.〔外国支配の違法性〕外国による人民の征服、支配及び搾取は、基本的人権の否認であり、国際連合憲章に違反し、世界平和と協力の促進に障害となっている。

2.〔自決権〕すべての人民は自決の権利を有し、この権利によって、その政治的地位を自由に決定し、その経済的、社会的及び文化的発展を自由に追求する。

3.〔独立の条件〕政治的、経済的、社会的または教育的準備が不十分なことをもって、独立を遅延させる口実としてはならない。

4.〔独立の抑圧の禁止、領土保全〕従属下の人民が完全な独立を達成する権利を平穏にかつ自由に行使しうるようにするため、かれらに向けられたあらゆる武力行動またはあらゆる種類の抑圧手段を停止し、かつ、かれらの領土の保全を尊重するものとする。

5.〔独立に向けての権限委譲〕信託統治地域及び非自治地域、またはまだ独立を達成していない他のすべての地域において、これらの地域の人民が完全な独立と自由を享受しうるようにするため、なんらの条件または留保もつけず、その自由に表明する意志及び希望に従い、人種、信条または皮膚の色による差別なく、すべての権力をかれらに委譲するための早急な措置が講ぜられるものとする。

6.〔国連憲章との両立〕国の国民的統一及び領土保全の一部または全部の破壊をめざすいかなる企図も、国際連合憲章の目的及び原則と両立しない。

7.〔本宣言の遵守〕すべての国家は、平等、あらゆる国家の国内事項への不介入、並びにすべての人民の主権的権利及び領土保全の尊重を基礎として、国際連合憲章、世界人権宣言、並びにこの宣言の条項を、誠実にかつ厳格に遵守するものとする。