データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] アフリカ統一機構憲章(OAU憲章)

[場所] 
[年月日] 1963年5月25日
[出典] 現代国際関係の基本文書(上),一般財団法人鹿島平和研究所編,日本評論社,884-887頁
[備考] 署名:1963年5月25日
[全文] 

 われわれ、エチオピアのアジスアベバ市に会合したアフリカ国家元首・政府首脳は、

 自己の運命を律するのは、すべての人民の本源的な権利であることを確信し、

 自由、平等、正義および尊厳は、アフリカ人民の正当なる願望の達成のために欠くことのできない諸目的であることを自覚し、

 人間的努力の領域におけるわれわれ人民の進歩のために、わが大陸の自然・人的資源を利用すべきわれらの責任を自覚し、

 わが兄弟愛を強めかつ連帯を作りだそうというわれら諸人民の希望に応え、人種的・国民的相違を越えたより大きな統一において、われわれ諸人民間の理解とわれわれ諸国家間の努力を推進しようとの共通の決議に鼓吹され、

 この決意を人間的進歩の大義における動的な力に変えるために、平和と安全のための諸条件が確立され、維持されなくてはならないことを確信し、

 苦難の末得られた独立と、同様にわれわれ諸国の主権と領土保全を保護しかつ強固ならしめ、かつ、あらゆる形式の新植民地主義と戦うことを決意し、

 アフリカの全般的進歩に貢献し、

 われわれが遵守する原則たる国際連合憲章と世界人権宣言が諸国家間の平和的・積極的協力に対する堅い基礎となることを信じ、

 すべてのアフリカ諸国家が、これら諸人民の福祉と安寧を確保しうるように、今後、統一すべきことを切望し、

 共通の制度を樹立し強化することにより、われわれ諸国家間の絆を強めることを決意して、

 この憲章に合意した。

   設立

第1条 1. 締約当事国は、本憲章によって「アフリカ統一機構」として知られる機構を設立する。

 2. この機構は、アフリカ大陸の諸国、マダガスカル、および近隣諸国から成る。

   目的

第2条 1. 機構は、以下の目的をもつものとする。

(a) アフリカ諸国の統一および連帯を推進する。

(b) アフリカ諸人民のためにより良き生活を達成するべく、アフリカ諸国の協力と努力を調整しかつ強化する。

(c) アフリカ諸国の主権、領土保全、および独立を擁護する。

(d) アフリカ大陸からすべての形式の植民地主義を一掃する。そして

(e) 国際連合憲章および世界人権宣言を尊重して、国際協力を推進する。

2. これらの目的のために、加盟国は、一般政策を、とくに以下の分野で、調整しかつ調和させるものとする。

(a) 政治的・外交的協力、

(b) 運輸・通信を含めた経済協力、

(c) 教育・文化協力、

(d) 健康・公衆衛生・栄養協力

(e) 科学・技術協力・および

(f) 防衛と安全保障のための協力。

   原則

第3条 加盟国は、第2条に定めた諸目的に従い、以下の諸原則を荘厳に確信しかつ忠実たらんことを宣言する。

 1. すべてのアフリカ諸国家の主権平等、

 2. 内政不干渉、

 3. 各国家の主権と領土保全および固有の独立の権利の尊重、

 4. 交渉、仲介、調停、又は仲裁による紛争の平和的解決、

 5. 近隣諸国に対する破壊活動のみならず、あらゆる形式の政治的暗殺の排除、

 6. 未独立のアフリカ諸地域の全体解放への絶対的献身、

 7. すべてのブロックに関して非同盟政策の確約。

第4条〜第6条(略)

   諸機関

第7条 機構は、その目的を以下の主要期間によって達成するものとする。

 1. 国家政府首脳会議

 2. 閣僚会議

 3. 事務局

 4. 仲介・調停・仲裁委員会

第8条〜第33条(略)