データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] ソ連・ユーゴスラビア共同宣言(新ベオグラード宣言(ゴルバチョフ書記長))

[場所] 
[年月日] 1988年3月19日
[出典] 現代国際政治の基本文書,一般財団法人鹿島平和研究所編,原書房,794-797頁
[備考] 1988年3月19日付『プラウダ』紙掲載
[全文] 

 ソビエト社会主義共和国連邦及びユーゴスラビア社会主義連邦共和国、ソ連共産党及びユーゴスラビア共産主義者同盟は、ソビエト及びユーゴスラビア国民の長期的利益から出発して、協力を改善し、その内容を豊かにし、2つの社会主義国の友好関係の一層の発展を鼓舞し、より一層安全かつ正しい世界の創造を効果的に助長する不断の志向について声明し、本宣言において相互の関係の原則と目的を確認し、さらに現代国際関係の主要な諸問題に対する見解を陳述し、力の脅威の適用が除去される非暴力、非核世界の創造への道程においては、すべての係争は、同権の精神において、国際平和、安全及び進歩のため専ら政治的手段によって解決されるべきであることを決意した。

 I

 1.ソビエト社会主義共和国連邦及びユーゴスラビア社会主義連邦共和国は、ベオグラード(1955年)及びモスクワ(1956年)宣言に盛り込まれている普遍的諸原則、即ち独立、主権、領土的保全の相互尊重、平等、いかなる理由によるものであれ内政干渉を許さないという諸原則の歴史的役割と不動の価値を強調する。それら諸原則の一貫した適用は、国家間関係の正常化、全面的かつ安定的協力の展開において中心的役割を果してきた。双方は今後ともこれらの諸原則を堅持するであろう。

 ソ連とユーゴスラビアは、夫々の社会主義的発展の道と形態の特殊性及び国際情勢における相違点の無条件的尊重から出発して、その関係を樹立し、かつ改善しつつある。

 2.〜3.(略)

 II

 1.ソ連共産党とユーゴスラビア共産主義者同盟は、達成された相互関係のレベルを高く評価し、それを安定的かつ全面的なソビエト・ユーゴスラビア協力と両国々民間の友好強化の重要な要素と見倣している。  彼等は、独立、平等、不干渉、自国の労働者階級と国民に対する各党の責任、社会主義建設の異なる道、彼等の国際的立場の相互尊重の諸原則から出発して、自己の関係の内容をさらに発展させ、豊かなものにする用意を確認した。彼等はこの基礎に立って、自由意思と互恵の協力、建設的かつ同志的対話を改善するものとする。

 自己の発展の道を規定する上での各党と社会主義諸国の自主性と独立の一貫した尊重は、1948年にユーゴスラビア共産党と全ソ共産党(ボリシェビキ)並びにインフォルムビュローとの間の紛争に導いた原因の排除を可能とした。このことは、ソ連共産党とユーゴスラビア共産主義者同盟の相互関係のみならず、世界的プロセスとしての社会主義の発展と確立にとっても重要な意義を有する。

 何人も真理の支配に独占権を持っていないとの確信から出発し、双方は、何人に対しても社会的発展に関する自己の主張を押しつける権利はないことを宣言する。夫々の社会主義への道が成功しているかどうかは社会的・政治的やり方で検証され、具体的結果によって確認される。

 (後略)