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日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] アルゼンチン共和国、ブラジル連邦共和国、パラグアイ共和国及びウルグアイ東方共和国間で共同市場を設立する条約(メルコスール設立条約,アスンシオン条約)

[場所] 
[年月日] 1994年12月30日
[出典] 現代国際政治の基本文書,一般財団法人鹿島平和研究所編,原書房,876-878頁
[備考] 署名: 1994年12月30日
[全文] 

   前文

 アルゼンチン共和国、ブラジル連邦共和国、パラグアイ共和国及びウルグアイ東方共和国(以下締約国)は、統合を通じる国内市場の拡大が、社会正義を伴う経済発展の過程を加速するための必須の前提条件であることを考慮し、

 上記目的が、漸進主義、柔軟性及び均衡に基づいた資源利用の最適化、環境の保全、物理的紐帯の強化、マクロ経済政策の調整及び経済の異分野間の補完性の確保によって実現されねばならないことを信じ、

 国際的な傾向、とくに広範な経済地域統合の進行、また締約国が国際経済において然るべき地位を確保することの重要性を念頭に置き、

 この統合の過程が、これらの傾向への的確な対応であることを信じ、

 この条約が1980年のモンテヴィデオ条約の目的に沿ってラテンアメリカに漸進的な統合をもたらすための更なる一歩と見做されることを意識し、

 締約国の国民の生活水準を高めるために、締約国の科学技術の発展を促進し、供給を拡大し、物品とサービスの質を向上させるために経済を近代化することの必要性を確信し、

 上記目的を達成するために、締約国の国民間のより緊密な結びつきの基礎を作り上げようという政治的意志を再確認して、

 ここに次のとおり合意した。


  第1章 目的、原則及び手段

第1条 締約国は、ここに1994年12月31日までに共同市場を設立することを決定する。それは、「南米南部共同市場」(メルコスール)と呼ばれる。

 共同市場は以下を意味する。

 関税の撤廃及び商品の移動の際に生じる非関税障壁の撤廃を通じる国家間の商品、サービス及び生産要素の自由な移動:

 第三国または第三国グループに対する対外共通関税および共通通商政策の採用と地域間並びに国際経済及び通商フォーラムにおける立場の調整:

 締約国間での適正な競争を確保するための外国貿易、農業、工業、財政及び金融事項、為替及び資本、サービス、関税、運輸及び電気通信並びに合意されるその他の分野におけるマクロ経済政策及び分野別政策の調整:

 統合の過程を強化するため関係分野の決意。

第2条 共同市場は、締約国間の権利と義務につき相互主義を基礎とする。

第3条〜第8条 (略)


第2章 組織


第9条 この条約及びこの条約の法的枠組みの範囲内で経過期間中に採択される個別の合意の運営と実施は次の機関に委任される。

(a)共同市場理事会

(b)共同市場グループ

第10条〜第24条 (略)