データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 上海協力機構憲章

[場所] 
[年月日] 2002年6月7日
[出典] 現代国際政治の基本文書,一般財団法人鹿島平和研究所編,原書房,645-649頁
[備考] 署名:2002年6月7日
[全文] 

 中華人民共和国、カザフスタン共和国、キルギス共和国、ロシア連邦、夕ジキスタン共和国およびウズベキスタン共和国は、上海協力機構(以下、SCOまたは機構という)の創設国家として、

   (中略)

 1996年4月26日に中国人民共和国、カザフスタン共和国、キルギス共和国、ロシア連邦およびタジクスタン共和国の間で合意された国境地带における軍事面での信頼強化に関する協定、1997年4月24日に中国人民共和国、力ザフスタン共和国、キルギス共和国、ロシア連邦およびタジクスタン共和国の間で合意された国境地帯における軍備の相互削减に関する協定、および1998年から2001年までの間に中国人民共和国、カザフスタン共和国、キルギス共和国、ロシア連邦、タジクスタン共和国およびウズベキスタン共和国の首脳会議で調印された諸文書の中で打ち出された請原則の遵守が、本地域および世界における平和、安全保障および安定の維持の上で重要な貢献を果たしたことに留意し、

   (中略)

 2001年6月15日の上海協力機構設立宣言の諸規定に従い、以下の通り合意した。

第1条(目的と任務)機構の主要な目的と任務は次のとおりとする。

−加盟国間の相互信頼、友情および善隣友好関係を強化すること。

−域内の平和、安全保障および安定の維持と強化、ならびに新たな民主的で公正かつ合理的な政治的、経済的な国際铁序の促進のため、多面的な協力を強化すること。

−あらゆる目的のテロ、分裂主義、過激な行動に対する共同対処、違法な麻薬や武器の取引および国境を超える他の犯罪行為および違法な移住に対して戦うこと。

−政治、貿易と経済、防衛、法の執行、環境保護、文化、科学技術、教育、ェネルギー、交通、信用と金触およびその他の相互に関心ある分野における、効率的な地域協力を奨励すること。

−加盟国国民の着実な生活水準の向上および生活条件の向上のために、平等なパートナーシップをベースとした共同行動を通じて、地域内の包括的かつ均衡のとれた経済成長、社会的文化的発展を促進すること。

−世界経済への統合のため調整したアプローチをとること。

−加盟国の国際義務とそれぞれの国内法に従い、人権と基本的自由を推進すること。

−他の諸国および国際機関との関係を維持し発展させること。

−国際的戦争の防止と平和的解決に協力すること。

−21世紀に生じうる諸問題の解決のため共同研究すること。

第2条(原則)機構の加盟国は以下の原則に従う。

−主権、独立、国家の領土保全と国境の不可侵、侵略の禁止、内政事項への不干渉、国際関係における武力の行使および威嚇の禁止、隣接地域における一方的な軍事的優位追及の禁止を相互に尊重すること。

−すべての加盟国の平等、相互理解とそれぞれの意見の尊重をべースとした共通の立場を追及すること。

−相互に関心ある分野における共同行動を漸進的に実施すること。

−加盟国間の紛争を平和的に解決すること。

−機構は他の国家や国際機関との対抗を目的とするものではないこと。

−機構の利害に反するいかなる違法な行動も防止すること。

−本憲章および機構の場で採択された他の文書から生じる義務を誠実に実施すること。

第3条(協力の分野)機構における主な協力分野は以下のとおり。

−本地域における平和の維持、安全保障および信頼の強化

−国際機関および国際場裏で生じる問題を含む、相互に関心のある外交政策の問題についての共通の立場の追及

−テロ、分裂主義および過激な行動、違法な麻薬や武器の取引その他国境を越える犯罪行為および違法な穆住に共同して対処するための措置の検討と実施

−軍縮および軍備管理の分野における努力の調整

−財、資本、サービスおよび技術の自由な流れを漸進的に実現することを目的として、貿易および役資のための好ましい環境を醸成すべく様々な形で地域的な経済協力の支援と促進

−利用可能な交通・通信インフラの効率的利用、加盟国のトランジット能力の改善およびエネルギーシステムの発展

−地域内の水資源管理を含む健全な環境管理および特定の共同環境計画及びプロジェクトの実施

−自然災害および人災の防止およびその影響の除去のための相互援助

−機構内の協力拡大の利益のための法的情報の交換

−科学技術、教育、健康管理、文化、スポーツおよび観光などの分野における交流の発展

−機構の加盟国は相互の合意により協力分野を広げることができる。

第4条(機構)1.本憲章の目標と目的を実施するため、以下の組織を設ける。

−国家首脳会議

−政府首脳(首相)会議

−外務大臣会議

−省庁大巨会議

−国家コーディネーター会議

−地方テロ対策機構

−事務局

 2.~3. (略)

第5条〜第19条 (略)

第20条 (言語)機構の公式および作業言語はロシア語と中国語とする。

第21条−〜第26条(略)