データベース『世界と日本』(代表:田中明彦)
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学・東京大学東洋文化研究所

[文書名] 第77回連邦議会における一般教書演説(「四つの自由」演説)(ルーズベルト大統領)

[場所] 
[年月日] 1941年1月6日
[出典] 現代国際関係の基本文書(上),一般財団法人鹿島平和研究所編,日本評論社,419-420頁
[備考] 
[全文] 

   (前略)

 我々が確保しようと追求している将来において、我々は以下の四つの基本的な自由にもとづく世界が来ることを期待している。それは:

 第一は、世界のあらゆるところにおける言論と表現の自由である。

 第二は、世界のあらゆるところにおいてすべての個人が自分なりの方法によって神を礼拝する自由である。

 第三は、欠乏からの自由である。それを世界的な意味合いに翻訳すれば、世界のあらゆるところにおいてすべての国がその住民に健康的な平和時の生活を確保するとの経済上の了解を意味する。

 第四は、恐怖からの自由である。それを世界的な意味合いに翻訳すれば、世界のあらゆるところにおいていかなる国もその隣国に物理的な侵略行為を起こさないようにするための世界的規模での徹底的な軍備削減を意味する。

 これははるか先の千世紀の幻想ではない。それは我々自身の時代や世代に達成可能な世界のはっきりした基礎となるものである。このような世界は、独裁者たちが爆弾の炸裂をもって創出しようとしている暴政のいわゆる「新秩序」とは正反対のものである。

 我々は道徳的秩序という、より偉大な概念によってこの新秩序に対抗する。よい社会は恐怖によることなく世界制覇の企みや国外の革命に対処することができる。

 米国の歴史が始まって以来、我々は変革と絶え間ない平和的な革命に従事してきた。その革命とは、強制収容所も逃走を阻む生石灰の入った溝もなく、変化する状況に着実にまた静かに自分を適応させていくような革命のことである。我々が追求する世界の秩序とは、自由な諸国が友好的で文明的な社会の下で共に働く協力のことである。

 この国はその運命を何百万の自由な男女の手と頭と心に、そして神の加護の下での彼らの自由への信念に委ねている。自由とは、いかなるところでも人権が優越するという意味である。我々の支持はこれらの権利を得るため、また守るために闘っている人々に与えられる。我々の強さは目的の同一性にある。

 この高邁な考えには勝利以外の終わり方はありえない。